大杉漣、亡くなる。 パイプレーヤーズの今後は?

インドネシアで出張先、うだるような暑さとドリアンの生ゴミ臭のなかナシゴレンを食べている中、目を疑うニュースが舞い込んだ。

大杉漣さんが亡くなったという。

急性心不全ということを知り、数年前、ブッチャーズの吉村さんも、同じように突然いなくなってしまったな、と思い出した。

思い入れのある役者やミュージシャンが亡くなると、身内でも、知り合いでもないが、同じくらい、それ以上に、自分にとっての大切ななにかが欠落したような、深い喪失感を抱く。

大杉漣さんは間違いなく、90年代から今に至るまでの、日本の映画、ドラマに欠かせない名脇役であり続けた。その生き様を、もうこれまでの作品でしか見ることができないのは、やはり寂しい。

名脇役、という在り方が、好きだ。そう思わせてくれたのも、大杉漣さんだった。

名脇役、主演ではないけれど観た人の中で心に残る。それは、アルバムのシングルカットされていないけれどそこに在る名曲のような。その作品全体を構成する上で、メインを引き立て、観た人の心に残る、欠かせない存在。スターよりも、スターをより輝かせる存在の、その生き様に、心が揺さぶられる。

生まれ持って華がある人間と華がない人間がいる。スター性は、天性のものだ。それは、本人の努力とは別の次元の、残酷な事実。しかし、華がない人間にも、それなりの咲き方がある。そして、その咲き方が、華のある人以上に、魅力的で、人の記憶に残ったりする。名脇役は、そういった、持ってない人が持ってる人に勝つ、そのドラマをみせてくれ、生き方の多様性を教えてくれる。

かつて、ピラニア軍団と呼ばれる役者たちがいた。70年代の映画での、斬られ役、やられ役の役者たちがそう呼ばれた。いかにかっこよく、印象的に、血を吐いて映画の中でやられるかに命をかけた男たち。スター性はないが、スターには負けないぞ、俺たちのやり方で咲いてやる、という根性が、素晴らしい。バイプレーヤーズも、そんなピラニア軍団のように、これからもサバイブし続けてほしい。

バイプレーヤーズは今後どうなるのか。新メンバーを入れるのか、入れないのか。入れるのであれば、私の希望としては、塚本晋也。シンゴジラでの名脇役っぷりが記憶に新しい。それに、田口トモロヲと塚本晋也の共演には胸が熱くなる。そんなことを考えるのは今は野暮なことだろうか。

悲しいことがあっても、明日はやってくる。どっこい生きてく街の中。インドネシアの陽が沈む。日本に帰ったら、ソナチネとHANABIを見返そう。大杉漣さんに、会いたい。

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映画、音楽、本のことを中心に、役に立つかどうか度外視して書きたいこと書こうと思っています。サブカルなイベントもよく行くので、そのレポートみたいなことも書くかもしれません。