東京 名画座 シネマヴェーラについて ピラニア軍団特集上映に行ってきた

3月の晴れた週末。朝まで飲んだその後は、映画を観に繰り出す。
渋谷の名画座、シネマヴェーラへ。

初台あたりから歩き、代々木八幡を経由、

代々木公園の土手っ腹をぶったぎるように闊歩して、渋谷をバックから攻める。

渋谷駅を利用するだけでその人の多さに生命力が3割くらい消耗する気がするので、できるだけバックから攻めて歩いていくようにしている。


坂をくだり、坂を登り、人の波をかき分けた先に、ラブホが密集する円山エリア。そこに佇む、名画座、シネマヴェーラ。
ちなみにこの建物の奥の1FのところはLoft 9。

映画関係の施設で埋め尽くされた建物の4階

映画好きの桃源郷、渋谷、CINEMAVERA

今回の目当ては、「ピラニア軍団・役者稼業」プログラム。この日は、沖縄やくざ戦争(1976)、狂った野獣(1976)がニュープリントのフィルムで上映され、その両方の監督でもある中島貞夫監督のトークショーがあった。


沖縄やくざ戦争は、最高の映画のうちのひとつ。なんといっても、千葉真一の武闘派狂犬っぷりが最高。

オープニングから全力で大暴れする千葉真一

ピラニア軍団は、1970年代に川谷拓三、志賀勝ら飲み会に呼ばれない東映の脇役役者たちがそれなら自分たちで集まって酒を飲もうと結成された軍団。村長の中島貞夫監督の家に入り浸り、酒を飲んで、演技論や映画論が白熱しての喧嘩に明け暮れた。酒を奢ってくれる人には食いついて離れないことから「ピラニア」と呼ばれたそうだ。

1970年代、深作欣二、中島貞夫監督を中心にそのムーヴメントが盛り上がった実録映画。そのアクが強くて過剰で暴力的で哀愁もある実録映画の在り方は、そのままピラニア軍団の過剰さそのものであり、ピラニア軍団の俳優たちがいなければ、いまなお日本中、世界中で人々を魅了し続ける70年代の実録映画作品たちは実現し得なかっただろう。

1975年の正式結成式では、赤塚不二夫に見出され福岡から東京にやってきた時代のタモリが司会をつとめていたのだとか。

1977年には三上寛のプロデュースで、坂本龍一など錚々たる人物が関わり、ピラニア軍団のレコードが発売されている。いまでは和製レアグルーヴの名盤として紹介されることもあるのも頷ける名盤。
AORなグルーヴとアクの強い軍団員のセリフと渡瀬恒彦の男前なセリフが最高のアンサンブルな「ソレカラドシタイフシ」、やられ役の悲哀と狂気を同じ言葉を繰り返してグルーヴにして叩きつける「死んだがな」、そして室田日出男が渋い謝罪をかます「悪いと思っています」など、名曲ぞろい。

トークショーは、左から、川谷拓三の息子でありこの日の司会の仁科貴、成瀬正孝、野口貴史、井上茂、橘真紀(女ピラニア)、そして中島貞夫監督といった布陣で行なわれた(敬称略)。

様々な裏話、エピソードが聴けて、充実の50分間だった。

後半、素敵なサプライズとして、室田日出男の息子、室田晃さんが、室田日出男の孫にあたる自分の息子と一緒に登壇。室田晃さんが着ているコートは、父親、室田日出男のもの。親子3代で、このピラニア軍団のイベントに参加しにきました、という。室田日出男ファンの自分としてはグッとくるものがあった。

室田日出男といえば、場内の掲示物であったこの田中登監督による室田日出男主演のロマンポルノ、「人妻集団暴行致死事件」が気になる。1978年の作品。CINEMAVERAでは3/26, 29に上映予定だ。これは観るっきゃない。

渋谷における映画ファンのオアシス、シネマヴェーラ。ポイントカードは、下の階のユーロスペースと併用できる。基本2本立て、フィルム上映。収容人数141席。年間通して魅力的なプログラムと豪華なトークイベント。去年は荒木一郎、リリーフランキー、塚本晋也、羽仁進監督などのトークイベント行った。

詳しくはhttp://www.cinemavera.com/index.html をチェック。

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