銭湯に足しげく通うと、背中に模様がついている人に遭遇することがあります。
日常ではレアケースなのですが、銭湯ではまぁまぁよくあることで、どきどきしないように無心で湯を楽しむしかないのである。
おしゃれな若者のタトゥーとマジモンの刺青の違いは、一目見てすぐにわかるものだと思います。雰囲気からばりばりのやくざですもん。入ってきた瞬間、銭湯の雰囲気が変わることがわかる。銃弾が飛び交わない仁義なき戦いなわけです。
やくざの方は銭湯のマナーがしっかりしているように感じる。私も見習うことがたくさんあるなと、いつも模様越しにその人の人生をみることができます。裸の付き合いは何に置いても重要ということですね。
そんなこんなで今回はやくざの方とよく逢える銭湯をピックアップしていきたいと思います。
蛇骨湯
都内でも人気の浅草の銭湯です。江戸時代からあるというのですから驚きです。
名前がいかついので覚えやすいと思います。
浅草という土地柄、やくざも多いのではないでしょうか。
私も落語を見た後に、この銭湯に行くことにしているのですが、もれなくやくざと遭遇できます。みんなマナーがいいのですが、下町のやくざの方のマナーは本当にみんな見習うべきところがあると思います。自分の手で鏡と台を拭いてから、お風呂に入る姿は何度見てもほれぼれします。
松本湯
中野区のプチスーパー銭湯こと松本湯です。
この銭湯の近くにアクア東中野という絶対的な人気を誇る銭湯があるのですが、松本湯もそれに負けず、特色のある銭湯です。待合室がひろさは都内でも屈指です。
やくざを見たと言っても、ひとりとかふたりとか、全体の数からいってもやくざのほうが少ないというのが普通です。しかし、この銭湯は違います。時間さえ被れば、最大瞬間風速10人とかけっこうあります。一般人のほうが少なくなる銭湯は、ここ以外私はしりません。水風呂が極端に狭いので、並ぶのですが、
やくざ、やくざ、自分、やくざ、おじさん、やくざ
みたいな順序でまたされるときは、おじさん頑張ろうねって勝手に仲間意識生まれます。
みんなが親分みたいな人に気を使っているのがすごくわかるので、銭湯でやくざのチームプレイを見たい時はぜひ松本湯へ。時間さえ被らなければ、一般人のほうが多くなります。
天徳湯
杉並区の水風呂が一風変わっている銭湯です。
ここは人が少ない、そして割合的にタトゥーの方も多く、
刺青のカモフラージュになっている。
なかなか表舞台に出てこない銭湯なのですが、
地元の方に愛された銭湯といった感じです。
ここでみた、刺青がとてもデザイン性が高く、
いろいろな銭湯でみた刺青の中で1番好きな模様だった。
私は銭湯が好きだ。
普段交わらないような人たちが集まり、
一日の疲れを癒す。
そこに、やくざもかたぎもないのである。