大堀彩 オリンピックへの道⑧ ~ダイハツ・ヨネックス ジャパンオープン2018 準決勝 ~

BGMとともに選手登場口から現れた大堀彩の表情を見たとき、明らかに緊張が伝わってきた。ジャパンオープンの準決勝は、一昨年以来であり、その他のワールドツアー級のベスト4の経験も、少ないはずだ。Super750レベルの大会の準決勝以上ともなると、観客の入りやショーアップの仕方も違ってくるが、それに少し戸惑っているように見えた。

 

第1ゲームは序盤4連続失点を許し、もしや一方的な展開かと思われたが、そこから3連続得点で食い下がる。その後、一進一退の展開が続くも、10点過ぎから奥原が連続得点で抜け出し、結局12-21でゲームを与えてしまう。

 

第2ゲームも、中盤まで均衡状態が続いたが、大堀が追い込んだかに見えたラリーを奥原が驚異的なフットワークから挽回し点をもぎ取ると、形勢は一気に奥原へ流れた。その後、奥原の8連続得点で勝負を決めた。

 

やはり、奥原の百戦錬磨の戦いぶりが目に付いた。リオ五輪銅メダル、世界選手権王者の奥原にとって、Super750レベルの準決勝など年中行事のようなものだ。試合後の大堀のインタビューでの「(奥原との)差はあると感じた」という言葉がすべてを物語っていた。その言葉を発した大堀の表情が、恐ろしく淡々としていたのが、なにか諦めの感情が伝わってきてしまい、私は悲しかった。

 

すぐに9月18日からチャイナオープン(super1000)が始まる。一回戦のPai Yu Po(1991年生 世界ランキング31位 台湾)に勝てば、二回戦は山口茜との対戦になる。

 

戦いは続く

 

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