大堀彩 オリンピックへの道⑰ ~全日本総合選手権 準々決勝 【高橋沙也加と大堀彩】~

大堀の準々決勝の相手は高橋沙也加(日本ランキング5位 世界ランキング11位 高岡西高校→パナソニック→日本ユニシス 1992年生)である。この試合に勝った方が、日本A代表を内定させることができる非常に重要な試合である。

 

第1ゲームを18-21 で落とした大堀は、第2ゲームも高橋沙也加に16-19 と先行を許してしまったが、そこから挽回しファイナルゲームへと望みを託す。

 

しかし、私はアリーナ席最前列で観ていたのだが、大堀の元気がない。いつもなら気持ちのこもった掛け声を発し自分を鼓舞しながらプレーするのだが、それが今日はほとんど見られない。相手に得点を許してもあまり悔しいそぶりも見せない。また、劣勢に回った際のラインジャッジも弱気になって、ミスジャッジを繰り返していたように見える。

 

対する高橋は、いつものように激しい掛け声とガッツポーズで自分を盛り上げる。またプレー面でも特にレシーブが素晴らしく、大堀のサイドライン際のスマッシュもネットすれすれにリターンし、ミスがきわめて少なかった。

 

ファイナルゲームは序盤から高橋の強気のショットを止められず、結局終始流れをつかめないまま敗退した。

 

この試合に負けたことにより、大堀が来年の日本A代表へ選出されることは非常に難しくなった。上位の国際大会にはA代表メンバーが中心に派遣されるため、東京オリンピック代表の指標となる国際ランキングを上げることが難しく、当然東京オリンピックへの出場可能性も低くなる。

 

今日の試合は、大堀の東京オリンピック出場にとって勝利が至上命題だった。だが、負けた。

 

しかし、試合後、試合の記録用紙へ勝者のサインをする高橋沙也加とうなだれる大堀彩という二人の姿を見たとき、私は思った。いま大堀が手本とするべきなのは、目の前にいる自分を打ち負かした高橋沙也加なのではないかと。

 

高橋沙也加は、大堀より4歳上の26歳であり、ちょうど4年前のリオオリンピック代表をかけた選考レースでは、奥原、山口につぐ3番手あった。まさに今の大堀の立場だったのだ。しかし、オリンピックレース中盤の2015年10月のデンマークOPにおいて、右ひざの前十字靱帯断裂の大怪我を負い、リオオリンピック出場への可能性は消えた。

 

一年に及ぶリハビリの末、復帰を果たすが、やはり全盛期のプレーには程遠い。大堀などの若手の台頭もあり、2017年の全日本総合は2回戦敗退、今年はB代表であった。しかし、A代表が出場しないような小さな国際大会でポイントをコツコツ稼いだ結果、現時点ではA代表の大堀彩(世界ランキング18位)と佐藤冴香(同23位)より上位の11位につけている。このランキングは怪我をする前より上位の数字である。

 

大けがによってリオオリンピックへの出場を断たれた時、高橋は打ちひしがれたはずだ。しかし、それから3年後、またオリンピックを狙える位置にまでたどり着いた。本当に苦しかっただろう。何度も諦めたくなったはずだ。

 

諦めないでほしい

 

君を応援してる人たちは君が思ってるよりずっと多いはずだ

 

大堀がオリンピックに出場するまでこの連載は続く

 

それが4年だろうが、8年だろうがだ

 

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