2019 年 気持ちがぶち上がった映画 10 本

2019年公開で、劇場で観た、映画は以下のようになる。

クリード2
ホイットニー オールウェイズラブユー
ギャングース
ディアマンティーノ
BlacKKKlansman
ミスターガラス/Glass
バーニング
フロントランナー
アクアマン
ノーザンソウル
ファーストマン
女王陛下のお気に入り
サスペリア
ビールストリートの恋人たち
翔んで埼玉
小さな独裁者 / The Captain
モータルシティ /移動都市
グリーンブック
スパイダーバース
運び屋
イップマン外伝 マスターZ
シンプルフェイバー
岬の兄妹
レゴムービー2
大脱出2
わたしの20世紀
魂のゆくえ /First Reformed
キャプテンマーベル
ハンターキラー
シャザム!
アベンジャーズ エンドゲーム
バースデーワンダーランド
フォーリナー
マルリナの明日
名探偵ピカチュー
アメリカンアニマルズ
プロメア
ゴジラ キングオブモンスターズ
怪獣の子供
旅の終わり 世界の始まり
ザファブル
無双の鉄拳
君と波に乗れたら
凪待ち
ピアッシング
スパイダーマン フアーフロムホーム
新聞記者
トイストーリー4
天気の子
守護教師
アルキメデスの大戦
ワイルドスピード スーパーコンボ
よこがお
ハッピーデスデイ
ハッピーデスデイ2U
ライオンキング
Dance with me
引越し大名
メランコリック
ワンスアポンアタイムインハリウッド
ドッグマン
アドアストラ
エイス グレード
記憶にございません
Us
大脱出3/Great Escape :The Extractonist
宮本から君へ
JOKER
蜜蜂と遠雷
ガリーボーイ
GEMINI MAN
ジョンウィックバラベラム
T34レジェンドオブウォー
NO SMOKING
CLIMAX
ターミネーター ダークフェイト
新聞記者 ドキュメンタリー
ゴッホ 永遠の門
ひとよ
殺さない彼と死なない彼女
アナと雪の女王 2
スターウォーズ エピソード 9
男はつらいよ おかえり寅さん
家族を想う時

計85本。

あっという間に過ぎてしまったようにも思う2019年だが、振り返ってみれば、たくさんの映画を観て、そのたびに、歓喜したり、失望したり、考え込んだり、を繰り返して、豊かな時間を過ごしてきた。ありがとう、映画。

映画に限らずだが、カルチャーに触れることにおいてもたらされる最大の効能は、呼吸ができる、ということだ。気づけば、息がつまるような気分になってしまう日々の暮らしの中で、カルチャーをインプットし、感情や言葉をアウトプットする行為は、切実に欠かせない。

現実に起きていることがディストピアそのもののような状況は令和時代を迎えてさらにどんより深まっているような気もするが、とにかく、2019年観ていて「気分がブチ上がる瞬間があった」映画を以下に10本。

◆ 1 アベンジャーズ エンドゲーム

マーベルシネティックユニバースの、ひとつの大きな終わりを描いた作品。アベンジャーズとサノスの戦いに、終止符が打たれる、エンドゲーム。

劇場で、二回観た。タイムトラベルの設定に突っ込みどころはある。穴がない映画ではない。しかし、2回目も、1回目と同じところで泣いてしまった。

アベンジャーズ、アッセンブル。あの瞬間のブチ上がりを超えるものはこの先ないのではないか、とすら思った。

キャプテンアメリカの物語、トニースタークの物語、その1つの終着点として、これほどまでに、空前絶後なものがあるだろうか。

ラストのラストのラストまで、もう、完璧すぎた。エンドクレジットも、もう、万感の思いって感じ。

エンドゲーム公開前に、観ていなかったこれまでのアベンジャーズ作品を慌てて観てから観たが、そんな自分でも感極まってしまったのだから、長年ずっと追い続けた人にとっては、号泣嗚咽必至だろう。

◆ 2 プロメア

キルラキル、などを手がけてきたチームの、オリジナル映画作品。

終わった後、隣に座ってた二人組が、もうずっとマッドマックス状態だった、と言っていたが、まさに。火に火をくべていく、上げにあげまくっていく展開は圧巻の一言!

スパイダーバースとも通じる、エンタメでもアートでもあるアニメーション表現における最高峰を見せつけられた。

ど派手であるだけでなく、マイノリティとして描かれる、人として扱われない、「バーニッシュ」たちを通して、現代の分断された社会の有様も描く。体制側は都合のいいように情報統制し、バーニッシュの迫害を正当化している。マジョリティの側にいた主人公のガロが、投獄され、マイノリティの側に入る時、個人として、これまで自分が浸かっていた体制側の在り方のおかしさに気づく。

ガロを演じた松山ケンイチ、ガロにとっての恩人でありロールモデルとして崇めている人物クレイを演じた堺雅人のケレン味たっぷりに言い放つフレーズの数々にも胸が熱くなる。

◆ 3 ワンスアポンアタイムインハリウッド

クエンティン・タランティーノ監督が、ハリウッドのあの時代、60年代末に、シャロンテートに起こったことを、B級映画に出る落ち目の俳優とそのスタントダブルの物語とともに描いた作品。

あの、クライマックスの痛快アクションでのブチ上がりもさることながら、かの出来事をめぐり、描かれたことと、描かれなかったこと、そこに思いを馳せると、その優しさと、そして、怒りに、激しくグッときてしまう。

なんでもないような、懸命な日常。ハリウッド、1969年。その愛おしさ。ドリーミーな美しさ。撮影して、家帰って、犬に餌やって、ビール飲んで、テレビ見て。なんだろう、その1つ1つの場面に宿る、永遠性は。ハリウッドの1969年の青春を、パッキング。

映画館で自分が出演している映画を、心底うれしそうに楽しそうに観ているシャロンテート。映画愛、シャロンテート愛が満ち溢れていた。

◆ 4 新聞記者 (2019)

いまの日本を生々しく描いた、社会派フィクション。フィクションを通して、リアルを考える。フィクションの力で問いかける、ジャーナリズムの力。

そして、フィクションなんだけども、ドキュメンタリーよりも、現実の本当のことすぎることを突きつけられ、いたたまれなくなる。

「この国の民主主義は、形だけでいいんだ」というセリフがずどーんと響いた。このままではいけない、と、気持ちがぶち上がった。

松坂桃李演じる内閣情報調査室の官僚の杉浦と、東都新聞の記者、吉岡。それぞれの様子が交互に、比較されるようにして映し出される。それは、意図的に対照的だ。杉浦の方は、冷たく、青い色合いで、無機質に整頓された官僚のオフィス。未来世紀ブラジルの官僚の仕事場も思い出したくらいの、ディストピアな仕事場。

杉浦は、なんだかなぁ、な仕事をこなしながらも、家に帰れば妊娠した本田翼が待っている。いい部屋に住み、でかいテレビがリビングに鎮座。吉岡の仕事部屋の小さいテレビとは対照的。しかし、杉浦は家に帰ってきて、まず冷蔵庫から取り出して飲んだのは、マックスバリューのトップバリューの烏龍茶だ。ここに見える生活感。官僚、人生の成功者、アッパークラスでありながらも、妊娠した妻、家族、責任、その中で、生活に根ざしている存在でもあることが、匂わされている。

高橋和也演じる、外務省時代の杉浦の上司も、とても良かった。良心の呵責に苦しむ男を体現し、忘れがたい印象を残した。

約二週間で撮影されたとのことだが、国会など実景をバキッとスタイリッシュに映し出す撮影、テンポよく緊張感のある展開が素晴らしい。企画製作の河村 光庸氏が抜擢した若き監督、藤井道人 の監督としての手腕が発揮されている。藤井監督は、デビュー作、伊坂幸太郎原作の「オーファーザー」で、奥山和由に見出されたという人物。次回作にも期待が高まる。

◆ 5 ハンターキラー

最高の映画!トラック野郎ならぬ、潜水艦野郎たちの魂と魂のやりとりが、クーデタークソ野郎たちを叩き潰す!

潜水艦の艦長は、新しくそこの艦長になったばかりのジェラルドバトラー。どんな艦長なんだ?と噂話をする戦艦員に対し、俺は叩き上げの潜水艦野郎だ。つまり君たちと同じ。娘の結婚式も父親の葬式も出られなかった。、とあいさつ。的確かつ冷静かつ、ここぞというときには腹をきめて大胆な決断をする艦長に、みんな信頼よせまくり。現場のリーダーとしてのある種の理想を体現するジェラルドバトラー。

水の中、そして陸、それぞれの展開を過不足なくやって、そして、最強の潜水艦ヤブチェンコの登場に結実する。最強、勝ち目のないヤブチェンコ!なぜならロシアの艦長が鍛え上げているから。しかし、それを逆手にとった激アツな展開が活路を開く!

ワイルドスピードシリーズのニールHモリッツ、エクスペンダブルズシリーズのジョントンプソンらが製作に。米海軍とペンタゴンの協力のもと作られたとか。

映画の最後、拍手で〆られていたが、この映画をつくった方々に拍手を送りたい。というか、最後に拍手で終わる映画には名作多し。

◆ 6 ジョン・ウィック パラベラム

この世界観にどっぷりハマってしまった。すごいアクション、見応えのあるアクションの応酬がありながら、しっかりジョンウィックさんの人柄も感じさせるのが素晴らしい。

権威に対して、ナメんなよふざけんな、という精神。犬と車、それはあんたをぶちのめすのに十分すぎる理由だ。掟をやぶり、ムカつくやつをぶち殺し、追放処分を受け、懸賞金をかけられ、街全体から追われるジョンウィック。犬、馬、ハト、と動物たちだけが頼り。そんなジョンウィックのサバイヴする様子に、ぶち上がらざるを得ない。

アクションのバリエーションが豊富!楽しい! 本を使ったり、犬を活用したり、という驚きの楽しい展開から、投げナイフ、ガンフーのアクションのパターンも斬新なアイディアがいっぱい詰め込まれている。

序盤に出てくる、麻酔なしで、酒でごまかしながら銃弾を闇医者に取り除いてもらうシーンなど、痛みを感じさせるハードでタフなシーンもてんこ盛り。

◆ 7 無双の鉄拳

静かに、平和に、へこへこ暮らしていたマドンソク演じるドンチョルさん。愛する妻、ジス、がなによりも大事。金がないが、幸せな暮らし。誕生日に、妻にカニをふるまう。しかし、妻は、そんな金ないのにキングクラブなんて、と顰蹙。帰ってしまう。そのどさくさに、妻は誘拐されてしまった! 売春斡旋組織に誘拐された妻を追うノワールアクションが幕を開ける!

序盤、マドンソクが小市民的にふるまえばふるまうほど、これは、後半に爆発する展開への布石だと思わされ、期待が高まる。ナメてたマドンソクが、超強いマドンソクだった、という展開に、テンションがぶち上がらないわけがない。そして、マドンソクの怒りの動機が、妻への愛ゆえ、というのもナイス。

銃器に頼らず、武器は、己の拳。丸太のような二の腕をぶん回し、悪い奴らをばちこんばちこんぶっ飛ばしていく。

マドンソクの剥いたカニが食いたくなったね。

今作は、かのマドンソク主演の名作「犯罪都市」の制作スタッフが再結集してつくられたという。マドンソクの衣装は、アクションしやすいよう全ての衣装がストレッチ素材だとか。愛がある。

40代になってから主役級をはるようになってきたマドンソク。コワモテでありながら人情味がある。なかなかそういう役者いない、今。これからもマドンソクの映画に刮目していきたい。

◆ 8 JOKER

腐った社会、クソな社会をもろに受け止め、苦悩し、腐った社会で生きる個人として耐えられなくなり、主人公のアーサーフレックがJOKERとして覚醒し、社会への制裁をくだすべく暴発する。それが、アメリカンニューシネマ的に救われず終わるのではなく、社会的熱狂を巻き起こしていく、というのが、危険なところであり、ゾクゾクさせられてしまう、やばい映画。

しかし、そんな物語も、虚実入り混じる、信頼できない語り手、アーサーフレックによって語られるため、どこまでが本当として受け止めていいのかわからない。JOKERの手の中で転がされる。

人生は悲劇だと思っていたが、なんておかしなことに、人生は喜劇だった、とJOKERは言う。客観で悲劇、主観で喜劇、その状況は狂気。観客の観ている、客観は、気づけばJOKERの狂気で、その主観に侵食されている。

発作のようにしておさえきれず苦しそうに出す笑い、うその笑い、やさしい笑い、悲しみの笑い。たくさんの種類の笑いを繰り出す、アーサーフレックの笑い声が、耳にこびりついて離れない。

悲しい時こそ口角あげて笑っていこう、というポジティブ志向がいかに薄っぺらく無意味なことか、よくわかる。悲しいときほど笑っていたら、感情ぶっ壊れたアーサーフレック。

暗黒舞踏を取り入れたようなステップで、階段を超然と降りていくJOKER、あのシーンはやっぱり、ぶち上がる。

◆ 9 クリード 2

ドラゴ親子の物語に深く感動、感涙。

ヴィクタードラゴ役のフロリアン BIG NASTY ムンテアヌの肉体のリアルさ、ハングリーなファイトスタイルのリアルさ、そして、イワンドラゴを演じたドルフラングレンの、多くは語らずともその佇まいで濃密な物語を語る演技の素晴らしさよ。

アドニスたちにとって憎むべき敵役であるはずのドラゴ親子。あばら骨は折るわ、記者会見の場ではかつて殺したアポロクリードの息子のアドニスにむかって「親父より背が小さいな」と言い放つは、ドラゴ親子は決して善玉としては描かれてない。しかし、後半、不思議なことにドラゴ親子にどっぷり感情移入してしまい、クライマックスの試合の場面では、自分でもびっくりするくらい、涙を拭くティッシュやハンカチを持って行かなかったことを後悔するほどに、泣いてしまった。

それはきっと、誰も自分たちの勝ちを信じてくれない、期待してくれない、自分たちは、愛されてもいない、そんなクソみたいな状況であっても、負けられない理由があるから、人生をかけているから、牙を剥き出しにしてファイトを燃やす、パンチを繰り出し続ける、そのドラゴ親子の姿、その切実さに胸を打たれたからなのだろう。

イワンドラゴとヴィクタードラゴの、ロッキー4からの33年間の物語、そこに思いを馳せれば、映画を観た後でも、泣きそうになる。

このドラゴ親子の物語をもっとみたいと、強く思った。

◆ 10 スパイダーバース

必要なのは、勇気だけ。信じて跳ぶ瞬間のブチ上がりといったら!

ヒーローが生まれる話であり、そして、誰もがヒーローになれる、ということを伝える話。

誰もがマスクをつけられる。信じて跳んで、通過儀礼を超えていく。

たくさん出てくるスパイダーマンたちがどれもキャラが立っていて最高だ。グエンはクールでセクシーでかわいい、ペニーパーカーかわいい、スパイダーハムかわいい、スパイダーノワール渋いかっこいい。

そして、スピーディにめくるめく、快楽度がやたら高い映像! アニメーションとして、楽しい、嬉しい!単純にワクワクする。 色んな作画が入り乱れてる。すごい。クリエイティブ。マルチバース! 原子がカラフルにスパークする。スピーディに移り変わる景色。写実的なニューヨークのストリート、コミックブックの世界の再現な映像。なんてワクワクするんだ。感動に言葉が追いつかない。想像力、創造力、飛び立つ勇気。Great Expectation。

主人公のマイルスの聴いている、ポストマローンのSunflowerなど、等身大のマイルス青年が聴いている音楽チョイスもいちいち最高だった。

というわけで、2019年に気持ちがぶち上がった映画10本。

2020年も、低空飛行な日々は続く。映画を観て、気持ちをぶち上げながら、なんとかやっていきたい。

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映画、音楽、本のことを中心に、役に立つかどうか度外視して書きたいこと書こうと思っています。サブカルなイベントもよく行くので、そのレポートみたいなことも書くかもしれません。