トイレ行けないことの怖さを思い知る映画

映画館で映画を見る上で、事前にトイレを済ませるのは大切なことだ。

トイレを我慢するということは、我慢するということにすべての意識を集中させなければいけない。

しかし、映画は、2時間や、長くても3、4時間で終わる。

監禁されていたら、果てしなく続くわけで、次元が違う。

監禁というのは、おそろしいものだ。

監禁の事件や、それを描いた作品があるが、意外と、トイレの我慢の辛さにフォーカスしたものはお目にかからない。

そもそも、一晩だけだって、監禁されれば、身体的にも精神的にも、相当に消耗する。

まず、トイレが大変だぞ。

どうすんだ、トイレ。

その恐怖に、極悪な形で迫った映画。

蛇の道(1997)

監督: 黒沢清
脚本:高橋洋
出演: 哀川翔 柳ユーレイ 香川照之

娘をむごいやり方で殺された、香川照之演じる男が、哀川翔演じるニイジマの助けを借りて、復讐する話。かと思いきや、どうやら話は予想外の方向に展開していく。ツイストのあるリベンジドラマ。不気味、不穏、生理的に想像できる不快感が伝わる、日常のちょっと先のところにある、恐ろしい世界が展開。

リベンジのために、不穏な空気を醸し出す工場のようなとこで、関係者が監禁されるわけだが、そこで描かれる、鎖に一晩つながれただけで、崩壊する人間の尊厳の様子は凄まじい。トイレに行けず、大きい方がアレして、翌朝水をぶっかけられる。そうやって洗われることを、もはや求めるようにもなる。

哀川翔演じるニイジマが、数学教師みたいなのしていて、よくわからないが難しそうな数式を、黒板に書く。映画の中での数式を板書するシーンとはよいものだ。そして、そんな数式のシーンが示唆するのは、全ては計算の上だった、ということで、衝撃的なラストへと帰結していく。

この映画、去年に池袋新文芸坐のオールナイト上映で観たが、現在、配信などはなく、DVDを借りるなり買うなりしてみなければいけない状態。しかし、TSUTAYA, GEOなどの大手レンタルでは見当たらず、中古盤はどれも1万円越えでプレミアついている。

ぜひ、配信で解禁するか、ソフトの再発をしてもらいたいものだ。

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映画、音楽、本のことを中心に、役に立つかどうか度外視して書きたいこと書こうと思っています。サブカルなイベントもよく行くので、そのレポートみたいなことも書くかもしれません。