【第3話】女一人で島バイト。いざ直島へ。謎のユニット ウサギニンゲンとは。マスターおすすめの写真家はトムサックス。蝶のタトゥーにはご注意を。

その日は台風が迫っていた。

ご近所の『島小屋カフェ』でなんやらイベントがあると聞き、バイトの3人で行ってみる事に。

隣の豊島から来てた「ウサギニンゲン」っていうユニットが演奏?上映?。。

ウサギニンゲンの演奏を見てみた。。
すごい、アナログ!そして抽象的!
ドラムと映像のセッションなんだけどドラムもわけのわからん打楽器が沢山付いてて映像なんてお手製のはた織機みたいなのでコロコロと描きながらプロジェクターに映す。。

台風の風の音と重なってより迫力を感じた。

ウェルカムドリンクを最近移住してきたおっさんが作ってくれた。

ほとんどテキーラやんけ!!!

と、ウェルカムドリンクにめちゃ強い酒を出したおっさんに対してついこちらも強めの言葉が出てしまった。
自称45歳だけど、どーみても50代だった。気持ちは若いのだな。

ウサギニンゲンさんは夫婦二人でやってる。上演が終わって話を聞いてみたら、元々は関東でサラリーマンとWebデザイナーだったそうな。
どうしても海外に住みたくて二人でドイツに移ったけど、英語も話せないし仕事もない。。大変な日々でとりあえず今やってることをやり始めたら仕事に出来たって話をしてくれた。
奥さんがWebデザイナーやってたからそれが今の作品に生きてるって旦那さんが話していた。
そして日本に帰ってきて豊島でのんびり暮らしてる。
豊島にはウサギニンゲンの劇場があるんだけどオフシーズンは観光客もすくなくてお客さんが一人の時もあるけど一人でもいたら上演するそうだ。
案内はほとんど島の人の口コミで豊島の人は優しいって、その時酔っぱらっていたけど楽しそうでポジティブなのが印象的だったな。

Instagramもしていて見てたら本当に素敵な島暮らしを送ってる。畑仕事や季節の食べ物や小物を手作りしてたり、劇場で使うものを制作したりノンビリ楽しそう。

ちなみに、豊島も美術館が何個かあって心臓の音を録音したりおもしろい物が多い。横尾忠則の美術館の作りは最高だった!

カフェも直島よりオシャレな気がした。

その日、遊びに行った『島小屋』はゲストハウスに小さな本屋とレンタサイクルがあるカフェです。
そこのマスターがセレクトする本は面白かった。
冬に、生ビール下さい!って言ったら今日はサーバー洗うの面倒だから瓶ビールにしてくれってダルそうに言われたw

野菜の本とか洋書とか写真集とか色々あった。
その時見付けた写真集で好きなやつがあった。

昔の香港のスラム街、クーロンを撮った写真集があって私はほとんど学校のお勉強をしてなかったので歴史の話は知らなかったけど面白かった。マスターが情報と感想を交えながら色々教えてくれる。

少し前に、バイト仲間と『スワロウテイル』を見たばっかりだったからなんだか¥タウンとダブってロマンチックな気持ちになった。

『リリィシュシュのすべて』を観てから岩井俊二監督さん作品は悲しくなりそうで見れなかったのと蝶々のタトゥーの女は信用できないと思っていたので、その時に初めて『スワロウテイル』を観た。一言で感想を述べると、、三上博司ってこんなにカッコイイのか。。!

それから色々な写真集を見ながらお話してたら、マスターが私にオススメのある写真家を教えてくれた。

トムサックスと言うアーティストで調べてみたら2017年ナイキとコラボしとる!!!!

完売!

くーーー!どこの情報通の金持ちが買ったのか。羨ましい。

トムサックス、、どーせ東京は代官山の蔦谷とか行かなきゃ写真集ないのかなーって思うと東横線は憂鬱で更に遠い存在に思えてならない。

適当にお話しながらお買い物出来るのは田舎の良いところDAYONE !

【第2話】女一人で島バイト。いざ直島へ。瀬戸内の海の穏やかさ。死に方より生き方を考える。

ある定休日の午後、一階のお店の方からはなちゃんが私を呼ぶ声が聞こえる。

「浮き輪買ってきたで!」
はなちゃんは、フェリーで街の方まで行った時に私のために浮き輪を買ってきてくれた。

もう、浮きたい放題!!ヒャホー!
それからは隙あらば、バイトが終わって長めの上り坂を自転車ぶっ漕いで行って海に浮く。
私は日本海育ちなので瀬戸内の海の穏やかさに感激した。

日本海は結構荒れる。辻ちゃんのblog程ではないけどダレノガレのTwitterくらいは荒れる。
波も大きいし遊んでたら勝手に50メートルくらい流される。
瀬戸内海はプカプカしてても流されない。

空と海との間には私と浮き輪しかない。その瞬間、この空間、全身で体感!so!一体感!yo!!

何かで表現とか言葉にしようとか思わない程の無を感じた。生きててこんな風に感じる事があるのか!
自分がただの物体になった。自分がダメ人間な事や誰かを傷つけたり傷つけられたり、そんな事忘れられた。気持ちよすぎーーー!
チョー気持ちー!
自分が何者でもないド素人で良かった。
その時は煩悩が100個くらい無くなってたと思う

日が沈んだら熱いシャワーを浴びて海の向こうのキラキラの高松の街とたまに通る大きな船を眺めて観光地で割高自販機の缶ビールを飲む。
一本飲む干したら帰る。
病み付きです。

はなちゃんは勝手にiPhoneで音楽をかけたりしないし、世間話ではなくてはなちゃん自身の話を沢山してくれた。
余計な情報がないので一緒に居て気楽で楽しい。

帰りは長い長い下り坂を無意味にブレーキいっぱい握りしめてゆっくりゆっく下った!脳内は夏色だった。
中学生だ。海賊王になれそう。豪快にコケると、通りすがりの外国人が助けに来てくれた。
多分、大丈夫か?自転車は押して帰れって言ってた。擦り傷が出来ても優しさに癒されヘッチャラだ。

散歩だけでもまぁまぁ楽しい。山を越えようと歩くと、大きなゴミ箱や嘘のバス停がある。
バス停は地元の子供が作ったらしい。可愛いのだ。


山の途中の砂浜に台湾かどっかのアーティスト 李禹煥 作品がある。写真を撮るのを忘れるくらい神秘的だった。
天然の岩を無造作に並べた真ん中に風呂がある。周りは茂みで正面は海と砂浜。
なんだかパワーがあった。

直島の作品は自然と交わって魅力を増してるものが多い。
海に浮かんで見える草間彌生のカボチャや安藤忠雄の建築を月が照らして演出してくれたり、
美術館に展示してある浜辺とボートの大きな絵の反対側を見ると少し遠くの浜辺に同じようにボートを並べていたり。。気持ちよすぎる。

時期で言うとキム・ヨナの007の頃くらいから私は死に方をずっと考えて居たけど、死にたいと思うことが直島に行って以来、まだない。

エネルギーチャージ満タンです。

【第1話】女一人で島バイト。いざ直島へ。住み処は築70年くらいの古民家カフェの二階。

そもそもの始まりはそう7月の暑い日。。

直島に決めたのは、やっぱりアートを感じて生活したいと思ったのと、20代の頃、初めて一人で一泊旅行に行ったのが直島だった。その時、お財布を忘れて往復のチケットと小銭入れしかなかった。

悲しかった。旅行は辛いものだからもう行きたくない。旅行なんて。

7月中頃、バイト先に3ヶ月休みますと伝え、フザケンジャネェ!と怒られたものの、東京駅から山陽新幹線に乗ったの。BGMは銀杏BOYZの東北新幹線はちひろちゃんを乗せて。
岡山駅で電車に乗り換えて港まで向かう。それからフェリーで島に着きます。

めちゃめちゃ気持ちがいい。空と海がすごい広い。

直島は夏はとっても賑やか。観光はヨーロッパの人が多い。
デブで金髪で派手な服を着てるので最初は英語で話しかけられる事が多かった。
しばらくしたらすぐに顔を覚えられて島民価格で色々楽しめるようになった。
大竹伸朗の銭湯『I ラブ 湯』は本当に可愛くて誰が行っても楽しい。

もしこれが東京あったら流行るけど廃れるんだろうなーと思いながら流行らないし廃れない田舎のならではのアイデンティティーを感じました。

大竹伸朗も学生時代に色々観てたけどなんか拗らせててありきたりな現代アートだと思ってたけど今大人になって見たら写真も作品も攻めた雰囲気だけど絶妙なバランスがとても心地よくて落ち着くようなアーティストで好きになりました。

直島での住み処は築70年くらいの古民家カフェの二階。
バイトはそこのカフェ。
めちゃ古い。今まで色々住み込みのバイトしたけど一番ボロかった。でも、別に良い。

一日目に直島でのバイト先の男性に廃墟をゲストハウスやイベントスペースにしている所に連れていかれた。。DJイベントだった。最悪だった。連れていった人の主催だったのだけどその人の事が一日目で興味なくなった。なにして生きてきたの?て思うくらい寒かった。

何日かつまらない日々が続く。。

ある日バイトの同僚のはなちゃんが海に行こう!と言った。
次の日の朝満潮の時間に集合して海に入った。朝6時くらい。
私は泳げなかった。浮けなかった。
でもはなちゃんはガチで泳ぐ。永遠に泳ぐ。飛び込む。私はそれをながめる。

日が沈むまで遊んで月が昇るまで缶ビールを飲みながらお話する。

バカにしてたけど女の人が一人旅に出て、スピリチュアルを感じてしまう気持ちがわかった気がした。

服部みれいの本をよく読んでいたのだけど自然と暮らす大切さを理解した。
何となくその人の本を読んでたけどインプットしたものって何処かで生きてくるもんですね。

はなちゃんと出会い、海を覚えた私は島の生活が劇的に楽しくなる。

オハナシハツヅク。。

【序章】心が窮屈になったら島へ行こう。島でバイトしながら、体調を整える。ダイエット効果に節約に。

ババーン!
香川県の直島という、岡山と香川の間の島で半年過ごしました。

直島はアートが有名な島で、ほとんどが三菱マテリアルかベネッセの施設です。
細かく紹介したいことは銀河系くらいあるのですが簡単に言うと、安藤忠雄と草間彌生でイケてる感じに保っている島です。

もともと毎年夏が近づくと仕事やめたり遠くに行きたくなったりしていたのでちょうど去年は仕事もスナックのバイトだったし、それで体調も崩れていたのでどこかに行こうかなと考えてました。

きっかけは沢山あったんですが、その時は色々拗らせてました。
20代の頃面白かった事が面白くなくなった事に気付き寂しい気持ちになってました。嫌な事が増えたのは自分が変わってしまったんだと思って豊かな心を取り戻したくなりました。

その頃は暇だと都内の美術館に行ってました。乃木坂にある美術館に何回行っても道が覚えられないので一人では行けませんでした。
ダリを観に行ったときは行列と人の多さで参りました。その頃よく会っていたアラフォーのサラリーマンが自分もダリが好きだから行きたいと話していたとき、何故か心が乾きました。

美輪明宏がアートは心の栄養剤だと言っているのだけど、心に栄養を注入できる準備は出来てるのかな。流行りや話題作りで行くのはもったいないぞ。
心に響くとホントに気持ちが良いのだ。

しばらくして草間彌生展を観に行きました。またしても行列と記念撮影野郎ばかりでゲンナリしました。
一緒に行ったナースは楽しそうにしてました。

その日はオーストラリアから帰国した旅人と合流して、笛を吹くスポットを探しました。その人は笛は下手でした。でもオーストラリアで笛を吹いて生活していた話とホームレスがサラリーマンと知らない同士、道端でお酒を飲んだり、子供とお話したりみんな仲良しの国だと話してくれました。

笛を吹いて生活出来たのも、オーストラリアの人は自分が良いと思ったものにお金を出す人が多いからと話してくれました。

なんにも感じずに生きているとストレス社会では負の気持ちの方が勝つのですよ!と、気付き私は何処かに行くことを決めました。

映画の百万円と苦虫女で蒼井優が自分探しではない。自分は嫌でもここにいるって風な事を行っていたけど、現実逃避もそれで逃避先の現実があるのです。人間関係や、物理的な不便とか。
現実逃避だけならお金を使えば出来るけどお金はなくなるからまた働く。

どうせ逃げ場はないので気楽に逃げましょう。どうせ自分次第なんです。
みんな色々あるからね